バカ2

自分がバカだと気づくのには結構時間がかかる。どういうことかというと、自分は何が出来て、何が出来ないのかを知るのにはかなり時間がかかるということだ。

 

そもそも、自分を分析するのはかなり面倒くさい。何故なら、固定概念の中で生きていられれば楽だからだ。これをすれば成長できる。これをすれば失敗する。これをすれば何とかなる。

でも、実際にはそうじゃない。

固定概念なんて、個人レベルではほぼ役に立たない。

例えば、“数学ができる人”は頭が良い。という言葉があったとする。それを鵜呑みにして、数学を勉強したとする。では、自分は数学が“得意”なのか?と聞かれたら、全員がはい。とは答えられない。何故なら、人間の脳みそはみんな構造が違うからである。その全員の中に数学がずば抜けて得意な人もいれば、この世の行動の中で一番数学が苦手な人もいる。この一番数学が苦手な人が、頭が良くなりたくて数学をやったところで、出る成果などたかが知れている。つまり、世間一般の固定概念というのは、あくまでその時代の流れの中で作り出された“流行り”みたいなものであって、個人レベルでその固定概念を鵜呑みにしてしまうと、不得意なことまで、その通りにやらなきゃいけないような気がしてしまうのだ。これは効率が悪い。

 

結局、私たちが個人レベルで成果を出すのであれば、その個々人の性質に合った、その個々人の人生に合った、その個々人の環境に合った作業をしなければならない。

 

大企業の社長が、「数学が得意なやつは頭が良い。」というのは分かる。なぜなら、この人は数千人〜数万人の人間を選別しなければいけないからだ。大規模になれば、その固定概念は通用する。しかし、個人レベルの人が「数学が得意だと頭良いし、かっこいいから数学やる!」ってなっても、社会全体でみたら効率が悪いのだ。そして、社会全体でみて効率が悪いのだから、個人レベルでもそのしっぺ返しを食らうだろう。

 

私たちは、私たちが“得意”な仕事を見つけるべきである。

好きなことは、得意なことをやって、余裕が有り余るほどできたら、好きなだけやれば良いのではないのだろうか。

あるいは、自分が幸せと思えるのであれば、低所得でも、長時間勤務でも、好きなだけ好きなことをやれば良い。それがあなたの幸せなのだから。それすら自由なのだ。人はそれぞれ違うのだから。